売上増をどのように実現するか、それは方程式にヒントがあります。
売上=客数×客単価
売上は、客数と客単価のかけ算で構成されます。二つの要素を増やせば売上は上がるということですね。逆に二つの要素のどちらかでも下がれば売上が下がる。ゼロだったら全てゼロになる。
客数は顧客の数を表します。当然顧客が多ければ売上に反映されます。
客単価については「リピート購入」と考えます。
客単価を上げるには商品やサービスの値上げ? そういう方法もあるでしょう。しかしそれでは客数を減らす原因となるかもしれません。そこでこう考えます。顧客が100人で固定とした場合、売上を増やすには客単価を増やすしかありませんが、そのひとりひとりの購入金額を増やすことを考えればいいのです。それは1回の購入単価という考え方もあれば、1年を通しての金額と考えることができます。ひとりひとりの購入金額、つまり客単価を上げるには「リピート購入」を考えればいいのです。
リピート購入するということは、そのお店が便利だったり、利用するのが楽しかったり、気の利いたお店だったりとお客様にとって”つい利用してしまうお店”であるということがいえます。そのようなお店は顧客が何度も利用し、その口コミなどで結果的に客数も増えることになります。
ということは、客単価を上げる、つまりリピート購入を増やし顧客に指示されるお店や会社作りに勤めれば、客数を増やすことにもつながり売上増が実現できます。
逆に、客単価の考えをおろそかにして客数を増やすことばかりを考えたらどうなるでしょうか。常にマス広告を打ち出し、安売りをしたり思いつきのようなアイデアで販促をしたり、顧客の心に届かない戦術に偏った経営が顧客離れとなり売上がどんどん下がることになります。安売りも客数を増やすことはありますが、それは一時的でリピートにつながりません。安売りでそれを実現しようとするには、それでもキャッシュフローが安定するしくみや、資本力がなくてはできません。
顧客の心をつかむには、顧客にとってどんなお店かを明確にすることです。それは、どんな理念を持ったお店かを明確にするということ、つまり「コンセプト」の明確化です。またお店は誰のためにあるお店なのか、「ターゲット」を明確にします。
コンセプトとターゲットを明確にすれば、どうすれば顧客の心をつかめるかが見えてきます。「DMを出したけどうまくいかない」「ホームページを立ち上げたけどうまく行かない」といった声を聞きますが、そのほとんどは顧客に向いていない売り手都合の戦略なき戦術のツール先行型 ばかりです。
売上増を目指すには戦略を立てなければ次には進めません。まずは、顧客の心をつかむお店はどうあるべきか(戦略)を考えましょう。